編曲者より

吹奏楽譜について

 現在、日本の吹奏楽は少子化に伴って、“アンサンブル”の形態または小編成的な合奏スタイルになってきています。 ところが楽譜は依然として大編成のものが多く用いられ、またアメリカの教材的な吹奏楽譜が使用されているのが 現状ではないでしょうか。そこで私達はこの現状に合わせ、楽曲の開発とともに楽譜の出版を決意しました。

 ここで大編成の吹奏楽のことについて少し考えてみますと、大編成であるがためにパートの中でも1st~3rd、4thまでの div.はあたりまえで、Trp.とCor.でまたそれぞれdiv.になっていたりしますので、いわゆる大編成バンドもそれらすべてのパートを満足させることはかなり難しいのではないでしょうか。また、この編成には難曲が多く、アンサンブルを組み立てるには相当な技術も必要になってきます。

 アコード出版の楽譜は、ほとんどのパートが2div.になっています。もちろんoptionもあり、使用するバンドによって音色の変化もつけられるようになっています。音の構成が簡単にできているのが特徴で、そのことが小編成バンドでも充分使える要素になっています。もちろん大編成バンドで使用することでも大きな効果が得られると思います。まずひとつには音の厚みが増し、パートのユニゾン部分が多くなるので演奏疲労の面で助けにもなります(このことはイタリアなどの楽譜と同じ考えになります)。また、音構成上簡単になっていることからまわりの音を聴く余裕ができ、より良いアンサンブルを楽しめるのではないでしょうか。大編成だからこそ、このアンサンブルということが大切になってくると思います。
今後もこれからの吹奏楽の向上・発展のため新しい曲を開拓し、ピアノ曲や合唱曲等も積極的に編曲していくことも必要と考えています。将来の吹奏楽のためのこのような楽譜を、一刻でも早く作り上げなければという思いでいっぱいです。そのためには私達は最大限の努力を惜しみません。

山本 教生

アンサンブル譜について

 管楽器愛好者にとってアンサンブルをする楽しさは、自分達が音楽をしているという実感が持てること、そして自分達の音楽的な発想をそのまま表現できることなど様々だと思います。しかし現状ではアンサンブル譜が出版されている数が少ない、そして入手するのがなかなか難しいなどから、どうしても演奏できる曲が限られてしまうことがあると思います。オリジナルのアンサンブル曲はどれも素晴らしい作品ですが、そんな問題の1つの解決策としてアレンジ物のアンサンブル曲がもっと手軽に演奏でき、また初心者クラスの方々にも演奏可能な作品を入手しやすくすることが、これから必要なことではないかと考えます。アコード出版において、これから必要とされる、喜んでいただける作品をつくっていきたいと思っています。今後ともよろしくお願いします。

山本 教生